航空ファンは必見!ジブリの大展覧会@広島県立美術館

広島県立美術館で開催されているジブリの大展覧会に行ってきました。この展覧会、ジブリの歴史をポスターで振り返るものです。いわばジブリの広告宣伝の歴史の展示です。cono的な見どころを2点書きたいと思います。

ロビー:天空の城ラピュタ

1階のロビーにも展示がされています。迎えてくれるのはラピュタの風車です。風車の部分が回ります。

ラピュタの風車

風車の門をくぐると、ラピュタのゴリアテとヒコーキが天井から吊り下げられています。長屋約5メートル、重さは80kg。15メートルの高さの天井に取り付けられ、上へと上昇します。

ラピュタのゴリアテ

ゴリアテのプロペラが回って、浮上していきます。

訪れたのは初日の土曜日でしたが、それほど混雑していませんでした。

展示室内は基本的に撮影禁止です。最初に「トトロバー」でトトロがお迎えしてくれるのですが、こちらも撮影禁止で残念でした。トトロがマスターとしてカウンターに立っています。おつまみはどんぐりかな?

これはチラシの画像です。

トトロバー

見どころ1:広告コピーの誕生の舞台裏

見どころのひとつは、ポスターやチラシに使われる広告コピーです。

初期の頃はコピーは専任の人を立てずに行っていたようですね。例えば。。。

  • 1984年:風の谷のナウシカ:少女の愛が奇跡を呼んだ。
  • 1986年:天空の城ラピュタ:ある日、少女が空から降ってきた…

1988年にとなりのトトロと火垂るの墓の同時上映にこだわった鈴木敏夫さんは、一緒に宣伝することを試みます。しかし、かたや徳間書店、かたや新潮社制作でなかなか歩調が揃わない。そこで、白羽の矢を糸井重里さんに立てて、広告コピーをお願いします。

「このへんないきものは、もう日本にはいないのです。たぶん。」というコピー案に宮崎駿監督は「いや、絶対にいるんだよ!」と言ったそうで、あの名コピーが生まれました。また、2つの映画をつなぐコピーも生まれました。

  • 1988年:となりのトトロ:このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。
  • 1988年:火垂るの墓:4歳と14歳で、生きようと思った。
  • 1988年:共通コピー:忘れ物を届けに来ました。

このエピソードが赤裸々に語られて、このような産みの苦しみ(?)が、あの名作にあったんだと当時のことがよくわかります。

「魔女の宅急便」ではコピーの誕生の秘密に加えて、ポスターの書体の検討過程もわかります。完成はイタリック体になってますよね。

  • 1989年:魔女の宅急便:落ち込んだりもしたけれど、私は元気です。
  • 1991年:おもひでぽろぽろ:私はワタシと旅に出る。

「紅の豚」はJALの機内上映用の短編として企画されたんですね。長編に発展したときも世界初のスカイ・ロードショーとしてJAL機内で公開されました。糸井さんのコピーは「飛べば、見える。」

  • 1992年:紅の豚:カッコイイとは、こういうことさ。
  • 1993年:海がきこえる:高知・夏・17歳 ぼくと里伽子のプロローグ。
  • 1994年:平成狸合戦ぽんぽこ:タヌキだってがんばってるんだよォ。
  • 1995年:耳をすませば:好きなひとが、できました。
  • 1995年:On Your Mark:翼を持つ少女を汚染されたスラムから救出し、青空へ放とうとした二人の少年…

「もののけ姫」はずいぶん苦労したようです。何度も何度も鈴木さんと糸井さんとの間を往復するファックス。

「もののけ姫」というタイトルがキャッチーだから逆にコピーを作るのが難しいそうで、ずいぶんとタイヘンだったようです。その先が見えない大変なときでも遊び心を交えながらやり取りしている姿がファックスから伺えます。これは手書きの文字だからこそわかるユーモア。メールでは伝えられないでしょう。ぜひ、現物を見てください。

  • 1997年:もののけ姫:生きろ。
  • 1999年:ホーホケキョとなりの山田くん:家内安全は、世界の願い。

空前の大ヒットとなった千と千尋の神隠し。これまでに例のないローソンの店頭での広告宣伝も行われました。

  • 2001年:千と千尋の神隠し:トンネルの向こうは、不思議の町でした。
  • 2002年:猫の恩返し:猫になっても、いいんじゃないッ?
  • 2002年:ギブリーズ episode 2:ふとふり返ると。
  • 2004年:ハウルの動く城:ふたりが暮らした。
  • 2006年:ゲド戦記:見えぬものこそ。

「崖の上のポニョ」の大ヒットは、大橋のぞみちゃんと藤岡藤巻さんの歌に尽きると鈴木さんはパンフレットにコメントを載せていらっしゃいます。JALと「空を飛ぶプロジェクト」として、ジブリ美術館で上映されていた「空想の空とぶ機械達」や「紅の豚」を国際線で上映しました。

また、特別塗装機も企画されました。ボーイング787型機 (レジJA828J) で、国際線で運行されました。デザインは宮崎監督と小学生の作品が使用されました。

特別塗装機
(画像はJALのプレスリリースから)

  • 2008年:崖の上のポニョ:生まれてきてよかった。
  • 2010年:借りぐらしのアリエッティ:人間に見られてはいけない。
  • 2011年:コクリコ坂から:上を向いて歩こう。
  • 2013年:風立ちぬ:行きねば。
  • 2013年:かぐや姫の物語:姫の犯した罪と罰。
  • 2014年:思い出のマーニー:あなたのことが大すき。

広告コピーを見ると、頭の中で音楽が流れて映画が始まる。。。そんな気がしませんか?

ぜひ展覧会へ
紹介がワタシの個人的な好みに偏っています。ぜひ展覧会に足を運んでご自分の好みの作品が生まれる瞬間を見てください。

ネコバス

展示会場にはネコバスもいました。三鷹の森のジブリ美術館では大人は入れなかった(期間限定の大人も乗れるネコバスもあるようです。)のですが、このネコバスは大人でもOKです。

ネコバス

ここから顔を出して記念撮影する人が多くいました。

ネコバス

行き先表示は「ひろしま」(「ま」は逆さま)になっています。

見どころ2:ジブリのヒコーキ

宮崎駿監督のヒコーキ好きは有名ですよね。展示では、どのようにヒコーキが飛ぶのかイラストでわかりやすく解説されています。

昆虫でもハエとトンボは飛び方の仕組みが大きく違うそうです。ハエは胸の筋肉を細かく動かすことで羽を振動させて飛ぶのだそうです。一方でトンボは4枚の羽それぞれに筋肉があるため、それを巧みに使ってホバリングができるんだそうです。

このような昆虫の世界から宮崎監督の想像の世界まで、イマジネーションの翼が大きく広がっていきます。

こんな力学的な説明もありました。

飛行機に働く力

揚力と推力は、ハエやトンボなどの昆虫では羽によって得られていますが、それを別々にして揚力は翼で、推力はプロペラやジェットエンジンで得るように切り離したのが飛行機なんだそうです。

宮剤監督の飛行機の世界は、展示室内は撮影禁止なのでその世界を写真でお伝えすることはできませんが、こんな本の世界です。

ショップ

一番賑わっていたのがミュージアムショップでした。ジブリのグッズがいろいろと揃っていました。

展覧会パンフレットは600円。映画のポスターや鈴木敏夫さんのコメントが掲載されています。

パンフレット

トトロの手作りネコバスです。トトロが揺れながら前に進みます。2,808円。

3,240円(だったと思う)以上購入すると、展覧会の紙袋がもらえます。

展覧会の紙袋

まとめ

「すべては、この1枚から始まった。」ジブリの30年間を広告からふりかえるこの展覧会、今までジブリ作品を愛し続けたあなたはもちろん、広告コピーに興味がある人や航空ファンにオススメの展覧会です。

チラシ
すべてはこの1枚から
この1枚というのは「風の谷のナウシカ」の第1弾ポスターのことです。そのコピーは「炎の7日間が地球を変えた…」でした。

これまで、以下の会場で巡回されたので既にご覧になった方も多いと思います。

  • 2015.09.12(土)- 2015.11.08(日)愛・地球博記念公園
  • 2016.03.05(土)- 2016.05.15(日)新潟県立近代美術館
  • 2016.07.07(木)- 2016.09.11(日)六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー
  • 2017.04.15(土)- 2017.06.25(日)長崎歴史文化博物館
  • 2017.07.07(金)- 2017.09.03(日)大分県立美術館
  • 2017.12.05(火)- 2018.03.02(金)世宗文化会館(ソウル(韓国))
  • 2018.04.07(土)- 2018.07.01(日)兵庫県立美術館

今後はこの予定です。

  • 2018.07.21(土)- 2018.09.24(月・祝)広島県立美術館

2014年の思い出のマーニーのあと、スタジオジブリは長編映画制作を休止しています。その間は、これらの展覧会でこれまでの歴史を振り返ってはいかがでしょうか?

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