ロサンゼルス行きNH106便
家族4人でANAのマイルを使って特典ビジネスクラスで行くカリフォルニアへの旅です。
特典航空券なので、広島空港から東京(羽田・成田)を経由してロサンゼルス国際空港までの往復の費用は燃油サーチャージの約3万円だけでした。必要なマイルはハイシーズンなのでひとり9万マイル。*14人で36万マイルを使った旅です。
羽田空港からロサンゼルスに向かうNH106便の出発時刻は22時55分。ロサンゼルスへの到着は17時15分です。現地との時差は夏時間があるので16時間です。フライトの所要時間は10時間20分。
ビジネスクラスだとこの10時間20分がとても快適に過ごせます。
ビジネスクラスのシート
飛行機はボーイング777の300ERです。この機種のビジネスクラスはシートがスタッガードと呼ばれる互い違いの座席になっていて、よりプライバシーが守れる空間設計になっています。
青色が実際に座ったシートなのですが、このスタッガード、個人で搭乗するビジネスマンには他の人との距離が遠くていいのですが、家族連れにはちょっと遠いですね。4人だとどのように座るかのパターンはいろいろありそうですが、予約の際にサービスデスクに相談して、ひし形に座るように予約しました。
私が一番前ですが、そこから見るとこんな感じ。
ひし形の他に、平行四辺形のパターンもよさそうですね。
ビジネスクラスでは、すべての座席が通路側になっています。前後の列ではシートとサイドテーブルが互い違いになっています。前の人のシートの後ろは自分のサイドテーブルで、その後ろは(後ろの人の)シートの順番です。
魚眼で見ると、私のリュックが足元に置きっぱなしになっているのが分かっちゃいますね(苦笑)。これが一人分の空間です。
搭乗すると間もなくCAさんたちが挨拶に来られて、その後にウェルカムドリンクを持ってこられます。ウェルカムドリンクはスパークリングワインかジュースです。
シートの前には17インチスクリーンがあってタッチパネルで操作できます。(リモコンもあります。)スクリーンの下の取っ手を引っ張るとテーブルがでてきますので、食事の時はこれを利用します。PC電源やUSB充電ポートも付いています。その下には荷物入れ。横もけっこう広いので(離着陸時以外は)いろいろ置いておけます。
サイドテーブルには読書灯やドリンクホルダー、リモコンがあります。据え付けのケースには何を入れるんでしょうか?メガネとかでしょうか?降りる時に忘れないようにしなくてはいけませんね。
もう、すっかりプライベート空間でくつろいでます。
ビジネスクラスのアメニティ
このときのビジネスクラスのアメニティーはイギリス、ニールズヤード・レメディーズのセットでした。
・ビーラブリーハンドクリーム
・ホワイトティフェイシャルミスト
・シアナッツ&オレンジ オーガニックリップフォーミュラ
・歯ブラシセット
・アイマスク
・イヤプラグ(耳栓)
機内の湿度は20%以下になるそうで、通常、私たちが生活している時の湿度が60%程度なので、ずいぶん乾燥します。リップクリームやフェイシャルミスト、ハンドクリームは感想から肌を守る心強い味方ですね。
ビジネスクラスの食事
離陸後の食事
ビジネスクラスでの楽しみの一つに食事があります。でも食事だけを考えると深夜便は避けたほうがいいかもしれません。というのも、深夜便では、離陸後の食事はアミューズ―簡単に言えばおつまみ―が出るだけなんです。
この便で出たのは「メロンとコッパハムをクリームソースで(手前)」「クリームチーズボールとチェダーチーズ(左奥)」「アーモンドとカシューナッツのロースト(右奥)」
そして「鱸のエスカベッシュ ライム風味(左奥)」でした。
これが日中に運行される便だと違います。洋食だとアピタイザーに始まって、スープ、メインディッシュのステーキか魚のムニエル、温かなパンとデザートのコースです。いわゆるナイフとフォークでの食事になります。和食だと前菜、小鉢、お造り、主菜(焼き物など)、ご飯、味噌汁、デザートです。
もっとも、ラウンジで食事を済ませているのでもうお腹いっぱいではあるのですが、おつまみだけだとちょっと寂しい。
「お好きな時に」頼める軽食
そんな寂しい人には、1回目の食事の後はいつでも「お好きな時に」頼める食事があります。ざっと見てみましょう。
軽いお食事 | スモークチキンとポテトサラダの温かいパニーニ |
鶴橋風月 お好み焼き | |
稚加榮 和牛肉まん | |
スープ | コーンスープ |
茅乃舎 野菜だしスープ | |
かい名物 豆水とうふ | |
麺 | 一風堂ラーメン 空の上のトンコツ「そらとん」 |
舞茸うどん | |
リフレッシュメント | ガーデンサラダ 黒酢オニオンドレッシング |
チーズプレート | |
フルーツ | |
Ben & Jerry’s アイスクリーム | |
おつまみ | ミックスあられ |
ミックスナッツ | |
フォンダンビスキュイ |
これらはいつでも頼むことができます。頼む人が多いのは早朝のようです。もっとも、時差があるためにいつが早朝なのかよくわからなくなりますが。
しかも、伝染しやすくて誰かが「そらとん(ラーメン)」を頼むと、その匂いにつられて他の人が頼む。すると他の人の食欲を刺激してまた注文する。だんだんと伝染して、機内がトンコツのにおいで一杯になります。ズルズルと麺をすする音も不協和音となって寝ていた人を起こします。起きた人がまた「そらとん」を頼む。。。「そらとんパンデミック」と呼んでいます。(うそうそ)
ドリンク
アルコールもいろんな銘柄を取り揃えています。でも、私にはチンプンカンプンなので取り敢えず一覧だけ作りました。なんだか高そーで、美味しそーだなと思うだけで精一杯です。
シャンパン | シャンパーニュ ロンバルディ キュヴェ ブリュット アキシオーム |
白ワイン | ドラムヘラー シャルドネ コロンビア・ヴァレー 2014 |
イーランズ・エステート ランド・メイド ピノ・グリ 2016 | |
赤ワイン | ドラムヘラー カベルネ・ソーヴィニヨン コロンビア・ヴァレー 2014 |
フォックス クリーク・シャドウズラン シラーズ・カベルネ・メルロー 2014 | |
日本酒 | 東光 純米吟醸原酒 |
奥能登の白菊 特別純米 | |
焼酎 | 川越 |
華むぎ 杜谷 | |
梅酒 | 南高梅のこだわり梅酒 |
この他に「ANAスペシャルワインセレクション」として、(たぶん有名な)ワインの中から1種類だけ積み込んで、本日のワインとして提供しているんだそうです。
これらのリストは、ANAのサイトで見ることができます。搭乗前に料理や飲物を確認しておくのもいいですね。我が家の子どもたちは、往復便の食事を和食と洋食のどちらにするかとか、軽食を何にするかで毎日盛り上がっていました。
フルフラットシートは快適
さて、アミューズ・タイム(このように書くとなんだかセレブな時間を過ごしたように思えますが、おつまみで小腹を満たしただけです。)の後は、シートをフルフラットにしておやすみです。リモコンボタンを押すだけで、自動的にフラットになります。
足を伸ばして眠ることができるのは本当に快適です。少しでも斜めになっているとそれだけで眠りにくいものですが、フルフラットという、家やホテルでは当たり前の環境がこんなにありがたいと思う時間は他にありません。足に静脈瘤などがあると足が下になっているだけで腫れたりしますが、それもありません。
ビジネスクラスでは1人あたり9万マイル(ハイシーズン)が必要ですが、エコノミーだと5万5千マイルでその差の3万5千マイルをフルフラットシートのために払ってもいいと思いました。あまりお金をかけずに貯めてきたマイルでもありますしね。
夜間にはCAさんがギャレー(配膳室)の近くにの台に、おやつやドリンクを飾り付けたコーナーを作っています。折り鶴が添えられていました。
朝食
ぐっすり眠って快適な目覚めのあとには、朝食が用意されます。
和食は鯛がメインです。
前菜 | 鯖一干し |
烏賊つらら ゴーヤ浸し | |
もろこしさつま揚げ | |
カステラ玉子 | |
主菜 | 蒸し鯛香り餡掛け |
俵御飯 | |
味噌汁、香の物 | |
デザート | フルーツ |
洋食のメインはタマゴとソーセージ。
メインディッシュ | ふんわり玉子と仔牛のソーセージ |
ローストポテトとコーン添え | |
ブレッド | クロワッサン |
レーズンルヴァン | |
デザート | フルーツ |
ちなみに右上に写っているのは「朝からビール」ではありません。みんなの飲み物!ジンジャエールです。
何かデザートはいかがですか?とCAさんに勧められたので、ベン&ジェリーズのアイスクリームをお願いしました。濃厚なバニラ味ですが、わりとさっぱりとした後味です。ブラックコーヒーと併せると甘さと苦味のギャップがいいですね。脳内カフェオレになります。
後悔したこと
ところで、このフライトでとっても後悔したことがあります。
それは、楽しみにしていた稚加榮の和牛肉まんをうっかり食べ忘れたことです。夜はお腹いっぱいでとても入らないと思って、「朝は絶対食べるんだ」と決意して寝たにも関わらず、すっかり忘れてしまいました。気合いが足りませんでした。
帰りの便には稚加榮の和牛肉まんは搭載されないことが分かってましたから、チャンスは一度きり。チャンスの女神に後ろ髪はないんですね。
窓の外はアメリカ大陸の海岸線が広がっています。まもなくロサンゼルスに着陸です。
まとめ(雑感)
ビジネスクラスの食事は(エコノミーと比べると)いいんですが、やっぱりフルフラットシートで快眠できるからこそ、多くのマイル(場合によっては多くのお金)を払う価値があると思いました。東京から上海にビジネスクラスで行ったこともありますが、払った金額の恩恵を受けたとはさほど思わなかったこともあって、やっぱり長距離で夜間のフライトに乗ったほうが満足度のコストパフォーマンスが高いですね。
そもそも、マイルを使ったビジネスクラスでの空旅を始めようと思ったのが、フロリダ・ディズニーワールドへのエコノミークラスでの旅のタイヘンさからでした。(エコノミークラスがタイヘンだったというよりも、機材ぐりのために出発が大幅に遅れて、ワシントンと成田でそれぞれ余分にホテルに宿泊しなければならず、エコノミーでの移動が疲れに追い打ちをかけた旅でしたが。)その翌年にはビジネスクラスでフロリダに行ったので、とても快適でした。
もっとも、いろんなことが起きるのが旅、いろんなことも旅のうち、いろんなことを楽しもうの精神でがんばりたいと思っています。でも、それは一人旅だといいんですが、家族連れ、特に子連れだと安全面はもちろんトラブルが少ないほうが安心ですよね。体力的にも疲労が少ないビジネスクラスだと、いざという時の行動力や判断力が保てるように思います。
まあ、ラクチンで楽しいというのが最大の理由ですけどね。
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一覧です。
*1:ANAの場合は時季によって必要マイル数が変わります。
orivercarnさん、ゴウタロウさん、たぱぞうさん、いつもブックマークをありがとうございます。
4人分のビジネスクラスも紆余曲折がありましたが取れました。この件については改めて記事を書きたいと思ってます。
ロサンゼルスまでのお得感と楽しさのある旅でした。
どうぞ、おつきあいください。