ミリオンマイラータグ
先日、ANAの羽田スイートラウンジで搭乗までの時間を過ごしている時に、目を引いたのはTUMIのキャリーケースの上の、茶色の(これまたTUMIの)カバンに付けられたミリオンマイラータグでした。
(ANAのサイトから)
ミリオンマイラーになるためにはライフタイムマイルを貯めなければなりません。これは特典航空券に使えるマイルや、プレミアムポイントとは異なるもうひとつのマイルです。ライフタイムマイルは区間マイルを加算していきます。そして、ライフタイムマイルが50万に到達すると「時の証」と呼ばれるタグがもらえます。ミリオンマイラーは、プレミアムメンバーとは違って特典は多くはありません。50万マイルはタグだけ。100万マイル以上で生涯にわたるマイルの有効期限の延長。(SFCカードの申込みもできますが。。。)200万マイルでスイートラウンジへの利用です。
ダイヤモンド会員と比べてほとんど名誉だけのミリオンマイラーですが、やはり多くの憧れを惹きつけます。映画「マイレージ・マイライフ(Up In the Air)」は、ジョージ・クルーニーが演じる男性が仕事で全米を飛び回る生活と人生を描いていますが、ここでもミリオンマイラーは賞賛を受けています。
ANAライフタイムマイルはANAグループ運航便のときだけが対象です。提携航空会社(スターアライアンス)運航便の場合は「パートナー航空会社ライフタイムマイル」としてカウントされます。両者を合わせて100万マイルになった時に、違う色の(銀色の)タグがもらえるのですが、まるで本家とその他を分けているかのように別扱いです。ANAライフタイムマイルのミリオンマイラーがもらえるような特典はありません。アシアナ航空や中国国際航空に乗ってもパートナー航空会社ライフタイムマイルが増えるだけです。ここがSFC修行でのプレミアムポイントと異なります。
ライフタイムマイルは区間基本マイレージ(区間マイル)の積算です。ANAマイレージクラブに登録してからの区間マイルの合計になります。なので、ライフタイムマイルは(プレミアムポイントとは異なり)有効期限がありません。(当然ですが。)
ミリオンマイラーに必要な搭乗を計算してみました。東京−ニューヨーク間では75往復、羽田−伊丹だと1,786往復しなければなりません。目の前の人はずいぶん多く飛行機に乗ってきたんですね。
特典航空券でミリオンマイラーを目指す
陸マイラーにとって、最も安くミリオンマイラーになる道は特典航空券によるフライトでしょう。特典航空券に必要なマイル(以下、必要マイルと呼ぶことにします)と、ライフタイムマイル(=区間マイル)の比率が小さくなれば効率的だと言えます。ANAのサイトのデータを元にランキングを作成しました。
東京発着路線│国際線マイレージチャート│ANA国際線│マイルを貯める│ANAマイレージクラブ
概要│ANA国際線特典航空券│マイルを使う│ANAマイレージクラブ
表はレギュラーシーズンを基準に順位付けをしています。ローシーズン、ハイシーズンだと一部の順位が若干入れ替わりますが、気にしなくていいほどの違いだと思います。
区間マイルは片道、必要マイルは往復です。LTマイルは区間マイル×2です。なので、必要マイル/LTマイルは往復で計算しています。
この必要マイル/LTマイルのことをLT単価と呼んでおきましょうか。LTマイルを1マイル稼ぐための必要マイル数はどれだけいるのかを表しています。PP単価やFOP単価と考え方を合わせたほうがわかりやすいと思ってこのようにしました。LT単価も小さければ小さいほど効率的です。
また、座席はエコノミーです。残念ながら。ビジネスやファーストだとLT単価が跳ね上がります。
(必要マイル数はレギュラーシーズンのみ記しています。LT単価Lはローシーズン、LT単価Rはレギュラーシーズン、LT単価Hはハイシーズンが対象です。)
都市 | 区間マイル | 必要マイル数(R) | LT単価L | LT単価R | LT単価H |
メキシコシティ | 7,003 | 50,000 | 2.86 | 3.57 | 3.93 |
ワシントンD.C. | 6,762 | 50,000 | 2.96 | 3.70 | 4.07 |
ニューヨーク | 6,723 | 50,000 | 2.97 | 3.72 | 4.09 |
ヒューストン | 6,658 | 50,000 | 3.00 | 3.75 | 4.13 |
シカゴ | 6,283 | 50,000 | 3.18 | 3.98 | 4.38 |
ムンバイ | 4,201 | 35,000 | 3.57 | 4.17 | 4.52 |
ロンドン | 6,214 | 55,000 | 3.62 | 4.43 | 4.83 |
パリ | 6,194 | 55,000 | 3.63 | 4.44 | 4.84 |
ブリュッセル | 6,060 | 55,000 | 3.71 | 4.54 | 4.95 |
ロサンゼルス | 5,458 | 50,000 | 3.66 | 4.58 | 5.04 |
デュッセルドルフ | 5,959 | 55,000 | 3.78 | 4.61 | 5.03 |
シドニー | 4,863 | 45,000 | 3.80 | 4.63 | 5.14 |
フランクフルト | 5,928 | 55,000 | 3.80 | 4.64 | 5.06 |
ミュンヘン | 5,866 | 55,000 | 3.84 | 4.69 | 5.11 |
成都 | 2,100 | 20,000 | 4.05 | 4.76 | 5.48 |
デリー | 3,656 | 35,000 | 4.10 | 4.79 | 5.20 |
サンノゼ | 5,162 | 50,000 | 3.87 | 4.84 | 5.33 |
ジャカルタ | 3,612 | 35,000 | 4.15 | 4.84 | 5.26 |
サンフランシスコ | 5,130 | 50,000 | 3.90 | 4.87 | 5.36 |
シアトル | 4,775 | 50,000 | 4.19 | 5.24 | 5.76 |
クアラルンプール | 3,338 | 35,000 | 4.49 | 5.24 | 5.69 |
シンガポール | 3,312 | 35,000 | 4.53 | 5.28 | 5.74 |
マニラ | 1,880 | 20,000 | 4.52 | 5.32 | 6.12 |
バンクーバー | 4,681 | 50,000 | 4.27 | 5.34 | 5.87 |
香港 | 1,823 | 20,000 | 4.66 | 5.49 | 6.31 |
広州 | 1,822 | 20,000 | 4.67 | 5.49 | 6.31 |
ヤンゴン | 2,984 | 35,000 | 5.03 | 5.86 | 6.37 |
バンコク | 2,869 | 35,000 | 5.23 | 6.10 | 6.62 |
プノンペン | 2,759 | 35,000 | 5.44 | 6.34 | 6.89 |
ホーチミンシティ | 2,706 | 35,000 | 5.54 | 6.47 | 7.02 |
ホノルル | 3,831 | 50,000 | 5.22 | 6.53 | 7.18 |
武漢 | 1,530 | 20,000 | 5.56 | 6.54 | 7.52 |
厦門 | 1,520 | 20,000 | 5.59 | 6.58 | 7.57 |
台北 | 1,330 | 20,000 | 6.39 | 7.52 | 8.65 |
北京 | 1,313 | 20,000 | 6.47 | 7.62 | 8.76 |
ハノイ | 2,297 | 35,000 | 6.53 | 7.62 | 8.27 |
杭州 | 1,206 | 20,000 | 7.05 | 8.29 | 9.54 |
上海 | 1,111 | 20,000 | 7.65 | 9.00 | 10.35 |
青島 | 1,106 | 20,000 | 7.69 | 9.04 | 10.40 |
大連 | 1,042 | 20,000 | 8.16 | 9.60 | 11.04 |
ソウル | 758 | 15,000 | 7.92 | 9.89 | 11.87 |
瀋陽 | 987 | 20,000 | 8.61 | 10.13 | 11.65 |
予想通り、長い区間を飛ぶ路線が上位を占めています。成田−メキシコシティ路線は2017年2月15日に就航するANAで最も長距離の路線ですね。成都が15位と意外に健闘しています。ゾーン3「アジア1」の中で最長路線だからです。
ご承知の通り、地方出発だとLT単価はもっと良くなります。地方出発でも東京出発でも必要マイル数は変わらないからですね。
国内線のLT単価
ちなみに、国内線では最長の札幌−沖縄で、レギュラーシーズンのLT単価は7.16です。ゾーン3「アジア1」の路線よりちょっといいくらいですね。
路線 | 区間マイル | 必要マイル数(R) | LT単価L | LT単価R | LT単価H | 区分 |
札幌−沖縄 | 1,397 | 20,000 | 6.08 | 7.16 | 8.23 | 2,001~4,000マイル区間 |
東京−沖縄 | 984 | 9,000 | 7.11 | 9.15 | 10.67 | 1,601~2,000マイル区間 |
大阪−女満別 | 797 | 7,500 | 7.53 | 9.41 | 11.29 | 601〜1,600マイル区間 |
大阪−宮崎 | 292 | 6,000 | 17.12 | 20.55 | 25.68 | 0〜600マイル区間 |
国内線の場合は、特典航空券の必要マイル数が区間マイルの距離によって区切られています。その中で最長路線を選べばいいということですね。
メキシコシティに行こう!
メキシコシティだと72往復(計算上では71.4往復)で、レギュラーシーズンだと360万マイルが必要です。ローシーズンでは288万マイル。ちょっと多いですが、貯められないこともないかな〜。
調べているうちにメキシコシティに行きたくなりました。世界一周をされていた方の記事で、一番良かったのがカンクンだと書かれていたことも理由のひとつです。メキシコシティから一足伸ばさないといけませんが。
「ちょっと、ライフタイムマイルを伸ばしにメキシコシティに行ってくる」なんて言ってみたいですね。
ANAのメキシコシティ就航についてまるさんが詳しく記事にされていますので、どうぞご覧ください。
ANAのサイト
ミリオンマイラー&国際線VIPになられた方のお話をmady_changさんがされていて、とっても興味深いお話です。どうぞご覧ください。
特典航空券のライフタイムマイル加算は事後登録しましょう
ダイヤモンドサービスデスクによれば、
特典航空券によるフライトはマイル加算対象ではないので、国内線、国際線ともライフタイムマイルは自動的には加算されません。
いずれも事後登録をしなければなりません。
自動的にライフタイムマイルが付与されているのは、チェックインの際の地上係員による登録の可能性があります。
地上係員が気を利かせて登録してくれることもあるということですね。いずれにしても自分の責任で事後登録しましょう。(少なくとも確認しましょう。)
まとめ
- ANAミリオンマイラーになるにはANAグループ運航便に搭乗しなければならない。(スターアライアンスでは、パートナー航空会社LTマイルになってしまう。)
- LT(ライフタイム)単価は必要マイル/LTマイルで計算し、値が小さいほど効率がいい。
- LT単価がいいのはエコノミー。ビジネスやファーストでは単価は上がってしまう。
- 長距離路線であればLT単価がよい傾向にある。
- 特典航空券でのLT単価が一番いいのはメキシコシティ路線。
- メキシコシティ路線を72往復で100万マイルになる。
- 特典航空券によるフライトのライフタイムマイルは国内線、国際線ともに事後登録(確認)する。
(特典航空券によるLTマイルについて修正しました。2017/2/3)
こちらもどうぞ
言及ありがとうございます!
メキシコシティ僕も行ってみたいです(*’ω’*)
特典航空券のライフタイムマイルですが、国際線は自動付与、国内線は事後登録が必須です。
また加算マイル0ですがマイルの明細にのるので、加算されたかどうかは一応わかるようになっています。
僕も今年はライフタイムマイルを少し稼ぎたいと思っています。長期戦になりますが、ミリオンマイラー目指して楽しみましょう♪
まるさんありがとうございます。なるほど、特典航空券のライフタイム加算はそういうことなんですね。記事に加筆します。
私もミリオンマイラーライフも楽しみたいです。私の場合はまずは「じゅうまんまいらー」からですが(^^;
言及ありがとうございます!自分の記事でいまいちまとめを書けませんでしたが、VIPとは名誉的な称号で実態としてのサービスはダイヤの方が上という印象でした。今年は陸マイルをとにかく貯めますので、期待してくださいね!(大丈夫かなぁ~笑い)
mady_changさん、コメントをありがとうございます。陸マイラーもがんばってくださいね!そしてミリオンマイラーになりましょう(^^)/
期待してます!
えれなさん、いつもブックマークをありがとうございます!
「特典航空券によるフライトのライフタイムマイルは国内線、国際線ともに事後登録(確認)する」ことを追記しました。また追記事項を整理しました。